大阪切手会オークション第46号連載記事紹介(2025.11.17)

読者様鉄郵投稿第7弾!!昭和58年九州収印記

ものすごいハードなスケジュール。九州南北横断や、新切手購入から僅かな時間での鉄郵印収印で大忙し。お目当ての収集品完成までの道のりをお楽しみください。(山本)

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 昭5812月4日()晴。朝は冷え込んだものの天気は良好。佐世保駅前ホテルを出て、佐世保駅入場。946分、天草発、629D 普通列車 有田佐世保間下一便(キハユニ26)が到着。

↑佐世保駅に到着した、キハユニ26(有田佐世保間下一)。午後、折返し上二となる。

↑キハユニの乗客が降車後、回送で発車直前の様子。郵便室にも入室可能。車両中ほど1/4の狭いスペースで、乗務員は2名が基本

列車は回送となる為、車内外の写真撮影だけ行う。暫く、佐世保駅、佐世保分局等でリサーチをし、お昼は諫早駅へ行き、最後の島原鉄道の郵便車の現況を確認(本紙41号島原鉄道訪問記参照)し、午後、予定通り熊本、鹿児島方面に向かう。

鉄郵印が、来月1月末で全廃となる為、昨日土曜日から23日で、久々九州へ来ているが、師走は仕事多忙で、有休は12/5()1日のみ。九州鉄郵収印は最後になりそうで、観光はカットし、鉄郵に専念する。

↑佐世保分局で到着便の押印依頼。この便は本日は既に終了という事で翌日付で押印、配達

 夕方、熊本駅で途中下車し、駅構内の熊本鉄道郵便局熊本駅郵便室に立ち寄る。到着した便や駐在印等、保管庫にある日付印を押印依頼。続いて次の特急に乗り、西鹿児島駅(現・鹿児島中央駅)に到着した時はすでに20時台で、今晩は駅南のホテルに宿泊。

 鹿児島での今回の目的の一つは、明日12/5発行の人権宣言35年記念切手の幻の前日印FDC作成。門司鹿児島間西回下三便、及び東回下二便は、午前9時台に終着の為、前日印FDC差出しは物理的に不可能。しかし、先日の高松での到着便の成功事例もあり、最後ゆえ、鹿児島でも終着駅での実逓FDC(速達等)差出依頼にトライしようと思う。 

 12/5()晴。8時半過ぎにホテルを出発、西鹿児島駅前の鹿児島中央郵便局に入り、本日発売の記念切手を確保。FDCに切手貼付後駅に入場。

 まず、鹿児島本線ホームには、924分、急行荷物列車2037 門司鹿児島間西回下三(熊鹿)便が到着。郵便車両は、全車郵便車「オユ11」。到着便(終着駅)ゆえ、郵便物の差出はできないが、関西から最後の記念に収印に来た事情を話すると、快くFDCを受け取っていただき、押印して送付するとの事。

前日印FDC。門司鹿児島間東回下ニ(宮鹿)西鹿児島駅ホームで記念押印し、中央局で絵ハト印で差出分&前日印FDCの印影部分。門司鹿児島間西回下三(熊鹿)便。西鹿児島駅到着時、ホームで熊本鉄郵乗務員に発送依頼したもの。

 なお、九州では昭和50年より、東京門司線から直通の門鹿西回線のみ(門司熊本間も含む)、
東門線特例同様、速達のみの取扱となっている。

 続いて日豊線ホームには、943  2523 客車普通列車 門司鹿児島間東回下二(宮鹿)便 が到着。最後尾はこちらも全車郵便車「オユ11」。本便も前日印で、到着便で差出はできないが、FDCのペア貼りの切手片方にその場で記念押印をいただけた。熊本鉄道郵便局の方々は、大阪駅と異なり、皆様非常に親切。

 そのあと、改札を出て再び、鹿児島中央郵便局の窓口を訪問、先ほどのFDCのペア貼りの門鹿東回前日印押印済のもう片方の切手に絵ハト印を押印し、発送依頼する。

 これで、本日の主目的の「幻の前日印実逓FDC 2便分は、無事発送終了。適正便とは言えないが、個人的には鉄郵最後の記念品にしたい。

 続いて同じ局舎内の熊本鉄郵局鹿児島分局を訪問、所掌便全便分のFDCの押印依頼をし、これらは預けて帰る。

 帰路は、鹿児島空港から大阪空港への空路が近道であるが、最後の機会でもあり、再び、鹿児島本線を博多駅まで逆戻りし、途中駅でFDCを作成をしながら、小刻みに移動した。1日で数十便の大量のFDCが作成できたが、帰宅は深夜になってしまった。

↑帰路に収印した各便抹消印&未納不足印
今回は要所要所で未納不足、抹消印も依頼。熊本鉄郵局の未納不足印は手数料表示の有無、
局名表示短縮型のもの等バラエティが多い。不足手数料表示があるタイプは、全て手数料
20円時代の「20」の部分のゴム印削りで、「30
を手書きして使用し、新規作成はしていない模様。
 
 抹消印は大小、字体違いあり、こちらも多少
バラエティがある。

 なお、昭和50年台の鉄郵末期、門鹿西回、東回に、D欄「廻」の字体の使用例の報告があるようだが、私のほうでは、実際、郵便車内での使用例は確認できていない。本局へ押印依頼の予備印のCTOではないかと推測されるが、今となっては定かではない。()

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